資産運用の基本

株式相場のアノマリーを投資に活かそう!

はじめに

株式市場においては、「セルインメイ」「節分天井、彼岸底」などアノマリーと呼ばれるものがたくさんあります。相場が上がりやすい時期、下がりやすい時期には、一定の周期性があるのです。

もちろん、必ずアノマリー通りに相場が必ず動くというものではありませんが、これら相場の経験則というのは頭に入れておき、ポジション管理の参考にすべきものだと考え、私も実践しています。

株式相場の下落に注意が必要な時期

ヘッジファンドなど多くのファンドは、10月末、11月末に年間の損益通算の締めを迎えると言われています。そのため、秋にはこれらファンドの節税売り等が相場を下落させる大きな要因となります。この場合、利益が出ている銘柄と合わせて、損失を出している銘柄も売られることが多いので、特にこの時期の安値での買いは禁物だということができます。

しかし、これは必ず相場が下落するということではありません。逆に考えれば、相場が下落すると踏んでポジションを持っていた場合、年前半から夏場にかけて相場が下落していれば、この時期に利益確定売りをすることもあり、その場合、売りを解消するファンドが多ければ、逆に相場が上昇することに繋がると考えられます。また、現在の状況にように年前半、異様なほど債権買いが続いていた場合、これも利益確定(債券売り)につながるわけです。この債券売りで出たお金は、株式市場に流れるとも考えられ、相場の下支えが期待できます。

今、株式相場がとても堅調に推移しているのは、年前半の悲観的なポジションがこの損益通算の締めのタイミングで巻き戻され、売りポジションや債券買いの解消で、売りから買いへポジションが巻き戻されていると考えられるのではないでしょうか。

株式相場の上昇が期待できる時期

2月から5月は相場が上昇しやすいと言われます。これは、アメリカの税還付金による買い圧力があるためと言われています。還付金は消費と投資に使われ、ファンドを通じて株式市場に再投資されるのです。これはまさに冒頭でお話した「セルインメイ」というアノマリーに当てはまります。

月間でのアノマリー(相場変動に注意が必要なタイミング)

毎月、第一週の金曜日にアメリカの雇用統計が発表されます。この雇用統計はアメリカの景気を図る指標としてとても重要視されており、株式相場もとても左右されます。また、第2週の金曜日はSQです。機関投資家はこの日までにポジションの調整を行います。そのためSQ前に相場に変動が起きやすいとされています。

このアメリカの雇用統計から日本のSQまでの期間がもっとも相場が荒れやすいタイミングとされ、注意が必要なタイミングです。このタイミングに向けては私も少し多めにキャッシュを確保するようにしています。

実際、今年も8月、10月とのこの付近に相場が下落しています。さて、11月はどうでしょうか。今のところはとても荒れることなく推移しています。

もちろん相場が変動しやすい時期として必ず下がるわけではありません。ポジション調整により相場が上に荒れる可能性もあります。しかし、大きく下落することもあるので、念のためのポジション管理をお勧めします。

おわりに

株式市場では、このほかにも様々なアノマリーあります。しかし、すべてを覚えてそれに合わせて投資するというのは無理です。また、必ずアノマリー通りになるというわけでもないので、相場が逆に動いた場合に大きな損を被ることもあります。

私は理解できる根拠のあるアノマリーを自分なりにピックアップして、それを検証しながらポジション管理に活かしたいと思っています。

みなさんも自分なりにアノマリーを調べてみて、いくつか参考にしてはいかがでしょうか。

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