2021年注目のテーマ「新興国投資」!
さて、今回で2回目となるシリーズ企画。2021年の株式市場で注目すべき投資テーマを紹介しています。前回は「環境」関連銘柄が注目だと述べましたが、今回は世界的な投資視点として「新興国」をテーマとして取り上げたいと思います。
リーマンショック後の2009からのブラジルをはじめ、1990年前半、2000年代など新興国ブームは頻繁に繰り返されてきました。2021年に向け、これまでの新興国ブームと同じ状況になりつつあるのではないかと考えています。
ドル安による新興国ブーム
最近の新興国ブームは、2002年頃から2009年頃まだ続いたドル安局面で起こっています。ITバブル崩壊による株価暴落や同時多発テロが起こったアメリカでは、金融緩和をを積極的に行い、ドルを大量供給しました。
そして、ドルが新興国に流入し、新興国ブームは活況を呈しました。
その後、ドル高に転換すると新興国通貨は下落に転じ、新興国ブームも終わっています。
金融緩和でドル安になると、高利回りの新興国へ流入し、通貨高となります。それによりドル建ての借金の返済負担が減るなど好循環となり、好景気になりやすいです。逆に、米国が金融引き締め局面になると、ドル高になり、新興国に投資されたドルが流出し、金融危機になっていきます。
新型コロナウイルス感染症の拡大による経済への悪影響を防ぐため、FRBは大規模な金融緩和を続けており、また、今後も暫くは利上げしない方針を出しており、ドル安が暫く続くと考えられます。これは新興国の経済回復には好条件です。
あとは、今後新型コロナウイルス感染症の感染拡大が落ち着き、経済活動における需要が戻ってくれば、再び新興国ブームが来てもおかしくないのではと考えています。
新興国へ投資するときの注意点!
新興国に投資するにあたって、注意が必要なのは、好調時と不調時のサイクルかはっきりとしていることです。つまり、買場と売場があり、売場でしっかりと売り切らないと大きな下落に見舞われることがあります。
その対策として、しっかりとアメリカの景気、しいては、ドルの状況を把握することが重要です。アメリカの特にFRBの動向をチェックして、新興国への影響を考えましょう。
新興国に投資するには?
新興国に投資するには、ETFが便利です。米国市場では、VWO(バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツ ETF)やEEM(iシェアーズ MSCI エマージング ETF)があります。
もちろん、日本の株式市場で取引できるもの(1658,1681,2520)もありますし、債券という手もあります。
皆さんもぜひ一度検討してみてください。