ESG、SDGsに注目!人にも環境にも優しいESG投資!?
「ESG」や「SDGs」という言葉を聞いたことはありませんか。
最近、関心が高まっていて、注目されているテーマです。今回は、SDGsやESG投資について、やさしく解説していきます。
SDGsとは
「SDGs(エス・ディー・ジーズ)」は、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称のことです。
2015年の国連サミットで採択された国際目標です。2030年までに目標を達成することを目指しています。
そして、「17の目標」「169のターゲット」「232」の指標から構成されています。
「地球上に存在する人の全て、誰一人も取り残さない」ことを誓っています。
開発を必要とする発展途上国だけではなく、先進国も含めて、世界全体で取り組むべき国際目標になっています。
もちろん、日本の企業においても取り組みが進んできています。
ESGとは
「ESG」とは、「環境(Environment)」「社会(Social)」「ガバナンス(Governance)」の3つの理念の頭文字を取って作られた言葉です。
その3つの言葉が意味する内容は、以下のようなものになります。
◆ 環境(E)
・二酸化炭素(CO2)排出量の削減
・製造過程での廃棄物低減
・廃水による水質汚染の改善
◆ 社会(S)
・適正な労働条件などの人権対策
・ダイバーシティやワークライフバランス
・地域社会への貢献
◆ ガバナンス(G)
・業績悪化に結びつく不祥事の回避
・リスク管理のための情報開示や法令順守
・資本効率への高い意識
SDGsとは違って、ESGの標準的な定義は存在していません。、法令などに定められた基準もありません。
そのため定義が乱立していて、世界共通の判断基準がなく、評価指標についても各評価機関側の判断で行われています。
最近注目のESG投資とは
もともと、ESGは金融業界に「投資を判断する際の観点」として、提唱されたものです。
企業が長期的な成長を目指すためには、ESGの3つの観点が必要であるということが、世界中に周知されるきっかけになりました。
そして、この3つの観点から企業を分析して、優れた経営をしている企業へ投資する「ESG投資」がうまれ、急速に拡大してきているのです。
新しい投資には、不安がつきものです。しかし、日本国内では、年金積立金管理運用独立行政法人が、ESGインデックスを導入して、株式投資運用に活用しています。
年金積立金管理運用独立行政法人は、厚生年金と国民年金の給付の財源となる年金積立金の管理と運用を行っている機関です。
その、機関が「企業の持続的な成長と安定した運用につながりやすい」ということで、ESG投資を選択しています。
まさに、初心者の長期投資に適したテーマと言えそうです。
ESG投資でおすすめの企業
ESGに優れた企業を知るための評価開発がさまざまな機関で進められています。株式投資先としても魅力的な企業には、例えば、下記のようなものがあります。
※投資は自己責任でお願いします。
SOMPOホールディングス
保険業界大手のSOMPOホールディングスは、気候変動により自然災害が増加すると、保険金支払いが増加するので、事業活動全般に大きな影響を受けると考えています。
そのことから環境問題解決に率先して取り組んでいます。
併せて、グループ内の重大リスクを把握・評価し、対策を確認する体制を整えています。
社員食堂でのプラスチック製品やプラスチックストローの提供を控えたりするなど、社内の環境意識が非常に高くなっています。
株価も5年前の2017年に比べて、約12%上昇しています。
オムロン
電子体温計や体重計でおなじみの、大手電機機器メーカーのオムロン。取締役会議長の同社会長が責任者を務め、事業活動と一体となった取り組みを推進しています。
環境分野では「エネルギー使用量の削減」「温室効果ガスの排出削減」「水銀削減」などに取り組んでいます。その成果を年度ごとに公開しています。
ガバナンス面のレベルも高く、企業倫理・リスクマネジメント委員会を開催して、社内の課題を議論しています。
社会的課題解決への取り組みも幅広く、新興国であるインドや中国などで血圧測定習慣の普及活動を展開するなど、SDGsの取り組みにも積極的な企業です。
株価も5年前の2017年に比べて、約59%上昇しています。
その他にも、SDGsやESGの取組を積極的に行っている企業はたくさんあります。
気になった企業のホームページ等で確認してみましょう。
まとめ
経済が発展していく中で、「持続可能性な社会」について考えることは重要です。
経済発展によって、環境破壊や人権侵害などが起こってきたことは事実です。しかし、それらの問題を解決するために、経済の発展を止めることはできません。
経済の発展も問題解決も同時に行えるうれしい投資がESG投資になります。
ESG投資についてしっかりと理解できたら、自分にも環境にもやさしいESG投資をさっそく初めてみましょう。