資産運用の基本

回転日数・しこり玉とは?現物取引でも見るべき信用取引の指標!

回転日数・しこり玉とは?現物取引でも見るべき信用取引の指標!

みなさんは、「回転日数」や「しこり玉」をご存じでしょうか。回転日数は、短期で売買する時に、その銘柄の活況状況を把握できる便利な指標です。また、しこり玉は、今後の株価の動きを予想するのに便利な指標です。そこで今回は、主に信用取引の状況をあらわす回転日数・しこり玉について紹介させていただきます。

回転日数とは?

回転日数とは、投資家が信用取引において、信用買いや信用売りを開始してから、そのポジションを解消するまで、平均でかかった日数のことです。

10日の場合、平均10日で建玉が解消されていることを表します。

回転日数の計算式

回転日数 ={(融資残+貸株残)×2 } ÷(融資新規+融資返済+貸株新規+貸株返済)

一般的な目安としては、10日前後で相場が活況。5日よりも短くなると過熱感が強いと言われます。
また、回転日数が長い場合は取引が閑散です。逆に含み損を抱えている投資が多いと考えられます。つまり「しこり玉」と考えられ、今後、相場が反転するような場合に戻りが鈍くなることが考えられます。

実際は、回転日数の数字だけをみるのではなく、回転日数がどのように変化しているのかが重要です。また、回転日数とあわせて出来高なども確認することも大切です。

株価が上昇トレンドの場合に、回転日数が短くなっていれば、株主の新陳代謝がうまく行われており、含み損をかかえている投資家が少ない、つまり、しこり玉がたまっていない状況と考えられますので、まだ上昇が期待できます。

一方で、回転日数が長くなる場合は、含み損をかかえている投資家が増えている可能性があります。そのため、今後の動きに、少し注意が必要です。

回転日数を見る時は、一日だけの数値で判断してはいけません。

日々チェックし、記録しておくことで、回転日数がどのように動いているかを把握することで、より投資の精度を上げることが可能です。

回転日数は相場の活況度合いに加え、しこり玉の多さを知る便利な指標です。また、信用買い残、信用倍率、出来高などの指標とあわせて確認しましょう。

しこり玉とは?

次にしこり玉について、ご紹介させていただきます。
しこり玉がどの水準にたまっているかを把握するのは、短期トレードにおいて重要です。

しこり玉は信用取引において含み損が発生して手じまいできない銘柄や建玉のこと損失が大きく動きが取れなくなっている玉のことを言います。

例えば、株価上昇に伴って、信用買い残が増加し、その後株価が急落した銘柄は、高値で買った投資家の買いポジションがたまっていると考えられます。再び株価が同じ水準にきた場合に、やれやれ売りが出て、上昇を阻む壁となります。これが「しこり玉」です。このしこり玉が抵抗線となり、株価の上昇を妨げます。

一方、この抵抗線を超えると上値が軽くなり、一気に上昇する可能性もあります。しかし、そのためには、たまっている信用買い残を減少させ、しこり玉を解消していくことが必要となります。

つまり、銘柄を選択する場合は、回転日数に加え、しこり玉がどこにあるのかや信用買い残の状況などの変化を確認することが大事なのです。

最後に

信用取引に関わる指標は、現物取引のみをされている方にも必ず役立ちます。なぜなら、株価の動きは信用取引の影響を大きく受けるからです。「私は現物しかしないから」と言わず、ぜひ信用取引についても勉強していただきたいです。
こちらのブログでも、またご紹介したいと思います。

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