資産運用の基本

【テクニカル分析】NT倍率とは?取引に活用しよう!

NT倍率とは?

みなさんは「NT倍率」というのをご存じですか?

NT倍率は、日経平均株価をTOPIXで割った指標で、それぞれの指数の相対的な強さを表します。

NT倍率が高くなれば日経平均株価がTOPIXより強く、低くなればTOPIXが日経平均株価より強いと言えます。

NT倍率の計算方法は以下の通りです。

NT倍率=日経平均株価÷東証株価指数

ちなみに日経平均の「N」とTOPIXの「T」をとって「NT倍率」と呼ばれます。

通常、10倍は程度で推移すると言われています。2020年1月17日時点でNT倍率は13.85倍で日経平均株価がより買われていると言えます。

NT倍率で株式相場の物色を知る

日経平均株価の特徴として、機械や半導体を中心とした景気に敏感な外需株、特に値がさ株の影響を受けやすいと言われています。
一方で、TOPIXは時価総額が大きい銘柄、また、自動車・銀行などの内需株の影響を受けやすいという特色があります。

※値がさ株とは、一株あたりの株価が高い銘柄のこと

つまり、NT倍率が上昇しているときは、値がさの外需株が優位となり、NT倍率が下落するときは、自動車・銀行などの内需株が買われていることになります。

これらのことから、NT倍率を見ることは、自ら保有する銘柄のセクター割合を考える上で参考となりそうです。

例えば、NT倍率が上昇し始めたら、景気敏感や外需といったセクターを増やし、NT倍率が下がり始めたら、自動車・銀行などの内需株を増やすとったことが有効かもしれません。

NT倍率は過去最高水準の高さ

前述したとおり、現在のNT倍率13.85倍は過去最高の水準です。ちなみに過去最高は1992年4月8日の14.07倍です。
ここまで来ると、そろそろNT倍率が低下することを想定しておくべきかと思います。

NT倍率が低下するに当たって考えられるシナリオは、まず相場の調整でしょう。この場合、史上最高値付近のアメリカの株式市場が調整し、その影響を受けやすい日経平均株価が、TOPIXより大きく下落するとことで、NT倍率が低下するといったところでしょうか。

また、相場が上昇し、TOPIXが日経平均より大きく上昇することでNT倍率が低下することも考えられますが、この場合、日本の内需株を継続的に買う理由が必要と考えられます。つまり、ファンダメンタルズの裏付けです。

となると現状では、前者のシナリオが有力と見ています。

おわりに

いかがだったでしょうか。皆さんもNT倍率をチェックして、株式投資にいかして活用して見てください。

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