iDeCo(イデコ)の始め方~得して節税!~
ここ数年は、新型コロナの影響により収入が減るリスクが高まっています。新たに資産運用を始める人が増えてきています。そんな中、「まずはiDeCo(イデコ)を始めよう」と考える人も多いはずです。
しかし、「iDeCoってどんなふうにお得なの?」「どのようにiDeCoを始めたらいいの?」などの疑問点から、なかなかiDeCoを始められない人もいることでしょう。
今回は、iDeCoの始め方を中心にやさしく解説していきます。
まずは、iDeCoについてご説明します。
「iDeCo(イデコ)」は正式名称を「個人型確定拠出年金」と言います。「確定拠出年金法」に基づいて実施されている国の制度です。自分自身で年金を作ることができます。
あらかじめ用意された金融商品を自分で運用し、その掛け金と運用益を60歳以降に一時金または年金で受け取れます。
iDeCoがお得だと言われる理由は、何と言っても節税効果が高いことです。
主な節税効果には、下記のようなものがあります。
1 iDeCo積立期間中の節税
iDeCo(イデコ)で払った毎月の掛け金は、収入から控除することができます。
年末調整や確定申告の際にiDeCoの掛け金を申請すると、所得税や住民税が還付されるのでお得になります。
2 iDeCo運用中の節税
iDeCo(イデコ)で運用した金融商品の運用益には、税金がかかりません。
通常、金融商品を運用して利益が出た場合には、20.315%の税金がかかります。しかし、iDeCoで運用した場合、運用している金融商品に運用益が出ても税金がかかりません。
3 受け取り時の節税
iDeco(イデコ)で運用したお金は、受け取るときに税金がかかります。
一時金で受け取る場合は「退職所得控除」。また、年金で受け取る場合には「公的年金等控除」が適用されます。
これらの控除は所得から差し引けるので、税負担を軽くすることができます。
iDeCo(イデコ)を始める5つのステップ
iDeCoを始めるまでには、次のような5つのステップがあります。
ステップ1:iDeCo(イデコ)の加入資格があるかを確認する
まずは、自分自身に加入資格があるかどうかを確認しましょう。
iDeCo(イデコ)は、日本国内に在住している現役世代の方ならば、ほとんどの方が加入条件を満たしていると言えます。
しかし、iDeCo(イデコ)の加入資格がなく、加入できない人もいます。
◆加入できない人
・60歳以上の人
・海外に住んでいる人
・国民年金保険料未払いの人
また、企業型年金に加入している会社員も、iDeCo(イデコ)に加入できない場合があります。勤務している会社によって違ってくるので、ご自身の会社に問い合わせてみましょう。
ステップ2:金融機関を選ぶ
iDeCo(イデコ)の金融機関を選ぶ際には、「手数料」と「取扱商品」で判断します。
iDeCo(イデコ)の手数料には、加入手数料や口座管理手数料など、さまざまなものがあります。
加入時に支払う加入手数料は、どの金融機関でも共通です。しかし、口座管理手数料の中に含まれる運営管理手数料は金融機関によって違います。ネット証券の多くは運営管理手数料がゼロになっています。
また、iDeCo(イデコ)の取扱商品も金融機関によって異なりますが、大手ネット証券は取扱商品が多い傾向にあります。
「手数料」と「取扱商品」の両面からも、ネット証券から選ぶことがおすすめと言えます。
ステップ3:iDeCo(イデコ)の掛金を決める
iDeCoの掛金には上限があります。上限となる金額は、自営業であるか会社員であるかなどによって異なります。
毎月の掛け金はご自身の加入資格に沿った上限額の範囲内で、5,000円以上1,000円単位で設定できます。掛金額の増減は1年に1回だけ変更することができ、掛金を止めることはいつでも可能です。
掛け金は多くしたくなりがちですが、iDeCoは基本的に60歳にならないと引き出せない資産です。無理なく継続して拠出できる掛金額を設定するようにしましょう。
ステップ4:iDeCo(イデコ)の運用商品を選ぶ
次は、運用する商品を選びます。
各金融機関が提示する運用商品の中から、運用していく商品の割合を自分で決めていきます。
運用できる商品は大きく分けて「投資信託」「定期預金」「保険」になります。
運用商品ごとに、仕組みや特徴、リスクとリターンが異なります。
そのため、内容をよく理解したうえで商品を選ぶようにしましょう。
ステップ5:金融機関に申し込む
まず、金融機関のWebサイトやコールセンターから、必要書類を取り寄せます。
次に取り寄せた書類に必要事項を記入して金融機関に返送します。すると、国民年金基金連合会が加入資格の審査を行います。
加入が認められると国民年金基金連合会や金融機関から、口座開設のお知らせやパスワードなどが記載された書類が届きます。
金融機関のその月の締め切り日までに申し込みした場合、掛け金の引き落としは翌月26日から始まります。
まとめ
iDeCo(イデコ)は節税の面でも非常にお得な制度です。60歳にならないと資産を引き出せない年金制度なので、長期的な視点に立った資産運用を行うことが基本となります。
資産運用にはリスクがつきものです。しかし、資産運用の基礎的な知識を身に付け理解したうえで資産運用を行えば、リスクも最小化できます。
始めないともったいない、得して節税できるiDeCo(イデコ)。この記事を参考にして正しい知識を身に付けたら、一刻も早く始めてみましょう。
iDeCoについて解説した以下の記事も是非ご覧ください。
コメント