損切り貧乏?株の損切りルールの必要性を考える!
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損切り貧乏?損切りルールの必要性を考える!
皆さんは損切りルールについてどう考えていますか。
ほとんどの株の本やホームページでは、リスク管理として損切りルールの重要性が書かれています。
しかし、「損切り貧乏」という言葉があるように、損切りばかりを頻繁にしていると、意味のない(=利益に繋がらない)損失にばかりになってしまうこともありますよね。
私も長らく損切りには悩まされており、ルールも頻繁に変えてしまっています。
そこで今回は損切りルールなど私がたどり着いた考えについてご紹介したいと思います。
損切りルールの必要性と本質
そもそもなぜ損切りルールが必要なのか。それは大きな損失を出して、株式市場から退場する。そんな事態を避けるためです。なので、損切り自体は決して悪いことではありません。むしろ適切な損切ルールを設定して、損小利大で利益を上げていくためには有効だと思います。
しかし、この「適切な損切ルール」の設定が、言葉では簡単でも非常に難しいと感じます。それは、それぞれの銘柄の動きの癖や出来高、チャート、また投資する人の資金やキャッシュ比率、損失に対する許容度、投資スタイルなど、様々な要素によって「適切な損切ルール」は本来変わってくるからではないでしょうか。それぞれの銘柄をしっかり分析して、「この銘柄は支持線を損切ラインにする」「値動きが激しく、すぐ損切ラインに引っかかるので、少し損切ラインを下げておく」などといった対応や、下落時に「業績に影響ないから、キャッシュ(現金)を大きくして複数回ナンピン買いを想定して、損切りラインを決めよう」といった臨機応変さが必要なのかもしれませんね。
投資スタイルによって損切りルールを設定
私の損切りルールですが、個別の銘柄ごとに損切ラインを設定するようなことはしていませんが、投資スタイルによって損切りルールを使い分けるようにしています。以下に紹介します。
テクニカルによる短期のトレードの場合
私が買いルールの一つとしている「直近高値を抜いたら買い」などテクニカル(チャート)でトレードする場合は、週足で6週線を下抜けたら売りとしています。これは、別に週足でなくても日足で25日線を下抜けたら売りなどご自身のやりやすいルールでいいかと思います。
このトレードにおいては、ナンピン買いはしません。それは、損切りルールを満たしたこと自体がその銘柄を買った時のシナリオと違う方向に動いているからです。ここでのナンピン買いは危険です。
業績を分析した長期投資の場合
しっかりとした企業・業績分析をし、成長シナリオを描いて保有している株における損切ルールについては、事前に損切り位置やルールを設定していません。この場合は、下落している理由が業績に影響を与えるもので、事前に想定したシナリオが崩れ、株価の上昇が見込めないと判断した場合に売却します(強いて言えば、これが損切のルールとなるのかもしれません。)たとえば、全体相場につられて(センチメントの悪化など)で下落しているだけの場合は、資金の余裕をもってのナンピン買いはあり得ます。ちなみに、令和2年8月28日の安倍首相の辞任発表でも下落時に買い増しを行いました。
損切りがすべてではない
損切についての考え方は、人それぞれかと思います。この内容を見て、私のような考え方もあるのだなと思っていただければ十分です。中には「すべてにおいて、きっちりとした明確なルールが必要だ!」という方もいるかもしれません。しかし、私は、ルールを決めてトレードした結果「損切り貧乏」になりました。その経験から投資スタイルによって損切りルールを設定するかどうかを今は決めています。もちろん株式市場から退場しないようにリスク管理は必要です。しかし損切りだけがリスク管理ではありません。「どの銘柄にエントリーするか」銘柄分析をしっかりとして、これを突き詰めることでリスクの軽減は図れます。むしろ株式投資ではこれが一番大切な部分だと考えています。
皆さん、もう一度損切りのルールについて再検討してみてはいかがでしょうか。