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【米国株ETF-VYM,DVY,HDV,SPYD,SDY,VIGを比較】おすすめはのアメリカ高配当ETFは?

アメリカ高配当ETFを比較!

今回は、米国株ETFの中で高配当の企業を中心に組み入れているアメリカ高配当ETFを紹介し、比較したいと思います。 今回紹介するのは以下の6つのETFです。

  • VYM バンガード・米国高配当株式ETF
  • DVY iシェアーズ 好配当株式 ETF
  • HDV iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF
  • SPYD SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式
  • SDY SPDR S&P 米国高配当株式 ETF
  • VIG バンガード・米国増配株式ETF

まずは、各ETFを簡単にまとめた一覧表を作成したのでご覧ください。(2019年11月16日現在)

VYMDVYHDVSPYDSDYVIG
分配金利回り3.06%3.33% 3.27% 4.31% 2.37% 1.73%
経費率0.06%0.39%0.08% 0.07% 0.35%0.06%
銘柄数4041007480111182
資産総額 (十億 USD)27.630 18.312 7.532 2.042 19.462 40.223

※配当金・経費率については、 SBI証券を参照(2019年11月16日現在)。銘柄数については、各ETFの運用会社のホームページで確認。

配当金については、「SPYD」の4.31%が一番高く圧倒的、次いで「DVY」の3.33%、HDVの3.27%となっています。「SDY」の2.3%、「VIG」の1.73%については、現時点で高配当ETFというのは少し無理があるかと思います。

経費率については、ともにバンガードの「VYM」「VIG」が0.06%で最も低くなっています。それに比べると、「DVY」の0.39%、「SDY」の0.35%は少し見劣りします。

銘柄数は、多ければそれほど分散が効いているということですが、「VYM」が最も多く約400銘柄に分散が効いています。次いで同じバンガードの「VIG」となっています。

VYM,DVY,HDV,SPYD,SDY,VIGのチャート比較

次に直近5年間のチャートを比較してみました。

アメリカの高配当株ETF5年チャートを比較

まず、すべてのチャートがきれいに右肩上がりを続けているのがお分かりになると思います。つまり、アメリカは、長期で見れば右肩上がりの成長を続けている魅力的な投資先でと言えると思います。

さて、比較といっても、このチャートには配当が含まれていないので単純比較はできません。まず、もっともパフォーマンスがいいのが「VIG」です。しかし、「VIG」は配当が1.73%でもはや高配当とは言えないので、ここに含めて、比較するのはどうかと思います。投資を考えるなら高配当ETFではなく「VTI」や「SPY」とパフォーマンス比較してはどうでしょうか。次いで、「DVY」「SDY」、「VYM」、「SPYD」となっていますが、ほとんど変わらないと言ってもいいかと思います。

「HDV」は他の高配当株ETFと企業が長期で比較すると少し物足りない気がします。

各アメリカ高配当ETFの概要

それでは改めて各ETFの概要を記載したのでご確認ください。

VYM バンガード・米国高配当株式ETF

ベンチマーク:

FTSE ハイディビデンド・イールド・インデックス
大型株の中で、予想配当利回りが市場平均を上回る銘柄を組入れる

セクター別構成比率:

金融18.9%
消費財14.1%
ヘルスケア12.8%
テクノロジー10.4%
消費サービス9.3%
公益9.0 %
石油・ガス8.4 %
資本財8.3%
電気通信5.3%
素材3.5%

DVY iシェアーズ 好配当株式 ETF

ベンチマーク:

ダウ・ジョーンズ U.S.セレクト・ディビデンド・インデックス
過去5年間に配当支払いのある米国企業の株式100銘柄に投資

セクター別構成比率:

公益事業25.02%
金融14.41%
一般消費財・サービス13.76%
情報技術8.92%
素材8.11%
エネルギー7.92%
通信7.47%
生活必需品7.33%
資本財・サービス4.78%
ヘルスケア1.76%
キャッシュ、デリバティブ等0.51%

HDV iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF

ベンチマーク

モーニングスター配当フォーカス指数
財務の健全性が高く、持続的に平均以上の配当を支払うことができる利回り上位75社の銘柄で構成

セクター別構成比率:

エネルギー21.66%
通信16.58%
ヘルスケア14.21%
生活必需品13.76%
金融11.49%
資本財・サービス7.62%
公益事業6.20%
情報技術6.09%
一般消費財・サービス1.83%
キャッシュ、デリバティブ等0.49%
不動産0.07%

SPYD SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式

ベンチマーク

S&P500高配当指数
S&P500指数の採用銘柄のうち高配当利回り上位80銘柄を組み入れる

セクター別構成比率

不動産 21.08%
一般消費財・サービス 14.22%
公益事業 12.82%
エネルギー 10.88%
金融 10.05%
情報技術 10.04%
生活必需品 8.38%
コミュニケーション・サービス 4.60%
素材 3.33%
資本財・サービス 2.45%

SDY SPDR S&P 米国高配当株式 ETF

ベンチマーク

S&P ハイ・イールド・ディビデンド・アリストクラッツ 指数
S&Pコンポジット1500指数の構成銘柄のうち、過去20年以上、連続して増配を続けている高配当利回り銘柄から構成

セクター別構成比率

資本財・サービス 18.53%
金融 14.74%
生活必需品 13.88%
素材 9.68%
公益事業 9.30%
一般消費財・サービス 9.22%
ヘルスケア 7.26%
不動産 6.25%
コミュニケーション・サービス 4.90%
エネルギー 3.34%
情報技術 2.90%

VIG バンガード・米国増配株式ETF

ベンチマーク
NASDAQ USディビデンド・アチーバーズ・セレクト・インデックス

10年以上連続して増配の実績を持つ米国普通株で構成される

セクター別構成比率

資本財26.6%
消費サービス20.4%
ヘルスケア11.9%
金融11.4%
消費財10.9%
テクノロジー9.0%
公益6.1%
素材3.7 %

投資するなら「VYM」「HDV」の高配当株ETF

ここでは、6つの高配当ETFから順に私にとって投資対象にならないものを除外して、絞りこんで行きたいと思います。

まず、「VIG」については配当利回りが1.73%、「SDY」については2.37%です。さすがに配当が低すぎるので除外します。「VIG」について、長期で見ればトータルリターンとして最も利益は大きいかもしれませんが、高配当ETFとしては中途半端です。

次に経費率が高い「DVY」を除外です。「DVY」の経費率は0.39%です。「VYM」の経費率と0.33の差があります。経費の差を配当利回りに加味すると、単純計算で「VYM」の方がお得となります。実際のところETF自体のパフォーマンスにより結果は変わると思いますが、経費率の高いETFには心情的にも避けたいところです。

<計算>

配当利回り3.33%で、経費率0.39のETFを買った場合、受け取る分配金は3.33ドルで、支払い経費は0.39ドルとなります。分配金から経費を引くと2.94になります。

一方、配当利回り3.06%で、経費率0.09%のETFを100ドルで買った場合、受け取る分配金は3.06ドルで、支払い経費は0.09ドルとなり、分配金から経費を引くと2.97になります。

ちなみに、配当込みのトータルリターンを比較すると大きな差ではないが「VYM」に軍配があがります。

VYM(緑)とDVY(青)の三年間のチャート比較(配当込み)

残るは「VYM」「HDV」「SPYD」の3つになります。

配当となると「SPYD」が圧倒的です。しかし、セクター別にみると他の高配当株ETFにはないREITを多く含む不動産や公益セクターの比率が多くなり、少し偏りが強いと感じます。どちらかと言えばディフェンシブ的な色彩が強いと思います。今後しばらく続くと想定している株高、金利高(特にREITを含むということで)局面ではパフォーマンスは他に劣るかもしれません。なので「SPYD」単独で投資することはないと思います。ただ、可能性として他の高配当ETFと組み合わせることで、セクターを分散してバランスをとって投資することはありかもしれません。試しに少額で買ってみて様子を見ながら配当をもらうのはありかもしれません。少し検討してみたいと思います。

残るは「VYM」「HDV」です。この2つはどちらも優れているので、どちらでも問題ないと思います。ここ3年のトータルリターン(配当込み)では「VYM」が優れていますが、実際の配当利回りは「HDV」が0.21%多いです。どちらがいいかは好みの問題でしょう。ちなみに私は「VYM」を選択しています。

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VYM(緑)とHDV(青)の3年比較チャート(配当込み)

最後に

皆さんいかがだったでしょうか。右肩上がりのアメリカ市場で、インカムゲインメインの高配当株ETF。皆さんも一度ご検討してみてはいかがでしょう。

 

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